真駒内どうぶつ病院

札幌市南区真駒内上町5-4-2

豆知識

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▋ 「しこり」について

ペットに触れていると、ふと身体にできた「しこり」に気づくことがあると思います。特に症状もないみたいだから(ちょっと心配だけど…)と様子を見ていませんか?

「しこり」には放置しておいても問題ない病変と、治療を要する病変が当然存在します。
見た目だけの判断で様子を見ましょうとなっている「しこり」の中には、「がん」が隠れているかもしれません。炎症性の腫れ物などは赤く腫れたり痛がったりするのですぐに受診されるケースが多いのですが、悪い病変の多くが最初は症状を示さないのでかえって放置されてしまい、進行してから来院するケースをよく見かけます。もちろん悪そうに見えて、問題の無い病変であった(検査の結果)ということもあります。大切なのは、それらを丁寧に判定するための診察を受けることです。視診触診だけである程度判定できるケースと、細胞診を併用するケースがありますが、多くの場合は細胞診を併用します(細胞診は細い針で病変の細胞を採取する検査で、小さな注射をするのと同程度の検査です)。最初の診察で様子をみましょうと判断されたしこりでも、必ず変化を観察しましょう。変化が見られたら再度診察を受けて下さい。最初の検査ではひろいきれなかった問題が後で発覚する場合や、病変が変化している(悪い病変に変化?同じような場所に別の病変が発生?)場合も考えられます。

「治療を要する病変を適切に判断し治療すること」と「問題のない病変に関しては過剰な治療を行わないこと」は、どちらもとても大事な判断であり、それらの判定は丁寧に行う必要があると考えています。

検査を受けていない「しこり」がある場合は、適切な施設で診察を受けることをおすすめします。

▋ 乳腺腫瘍

乳腺腫瘍は、読んで字のごとく乳腺に発生する「しこり」が特徴的な病気です、悪性ですと乳がんと呼ばれます。犬猫では、両脇から両内股まで乳腺が張り巡らされているのでこれらの広範囲の領域のどこにでも発生します。乳がんの場合は、放置するとリンパ節や肺に転移して死に至る可能性があります。ただし幸いなことに、犬の乳腺腫瘍の多くは乳がんであっても早期発見早期治療で治癒を目指せます。猫の乳腺腫瘍については特に悪性度が高く犬のそれと比較すると治療が容易ではありませんが、早期発見早期治療を心掛けることで生活の質向上と長期生存を目指せます。治療は手術が効果的で、犬の乳腺腫瘍の多くが手術のみで治すことができます、諦めないで下さい。逆に言うと手術以外に効果的な治療はほとんどありません。手術の制限となる要因が無ければ、手術を受けることをおすすめします。犬では病変が及んでいる範囲により手術の大きさは異なり、早期であれば小さな手術で済みます(一方猫では病変が小さくても広範囲に切除する必要があります)。乳腺腫瘍は細胞診では良性悪性の判断は不可能でその判定は病理検査で行います、しかし乳腺腫瘍は良性悪性どちらも手術で治療する病気なので(良性でも大きく成長し破れることがあるので)、手術の制限となる要因が無ければ、手術での治療と病理検査を同時実施(切除した病変で病理検査)で行うのが合理的で負担も少なくなります(1回で済むので患者の負担も経済的負担も少なくなります)。

手術の制限となる要因には、別の病気が原因で麻酔を避けるべき状況であるとか、すでに末期がんであるとか、炎症性乳癌など特殊なタイプであるとか、そういったケースが考えられますが、それらは術前検査で判定します。ただし転移がある場合でも、症状の緩和や生活の質向上のために手術が選択されるケースもあります(病変が破れて痛みや化膿がある場合など)。

乳腺腫瘍(特に犬の乳腺腫瘍)は、適切な診断と適期の治療を受けられれば、負担も少なく治療後の経過も良好である場合がほとんどです。よくみられる病気の1つなのですが、残念ながら中には、科学的根拠のない不適切な治療や、過剰な治療を受けてしまうケースもあるようなので注意が必要です。
乳腺領域に「しこり」を見つけたら、適切な施設で診察を受けることをおすすめします。

▋ 肥満細胞腫

肥満細胞腫は犬猫の皮膚によく発生する「しこり」として知られる「皮膚がん」の1種です。肥満細胞という免疫系の細胞が「がん」になった病変で、太っている意味の肥満とは無関係です。よく脂肪腫とも混同されてしまうようですが、全く別の病変ですのでご注意ください。

肥満細胞腫は初期であっても細胞内物質の影響で様々な症状を起こす可能性がありますし(腫瘍随伴症候群)、初期は何も起こらずに増殖し進行してから急に致命的な症状を起こすケースまで様々です。外観も一様ではありません。急速に進行するタイプはある意味分かりやすいと言えますが、長期間進行しないで存在することもあるため(最初は何でもない病変に見えることもあるため)こういったタイプの病変は見逃されがちです。多くの肥満細胞腫は、早期発見早期治療で治癒を目指せます。治療は手術が最も効果的で、多くが手術のみで治すことができます、「がん」だからといって諦めないで下さい。進行例や悪性度が高いタイプは、手術だけでは治らないケースもありますが(手術が不可能な場合もありますが)化学療法・分子標的療法などの薬による治療や放射線療法などにより、質の良い延命を目指す治療も行えます(放射線療法併用の場合は大学病院との連携治療になります)。

よくみられる病気の1つなのですが、残念ながら中には、科学的根拠のない不適切な治療や、過剰な治療を受けてしまうケースもあるようなので注意が必要です。検査を受けていない「しこり」がある場合、あるいは以前に肥満細胞腫と診断を受けた病変がある場合は、治療適期を逃さないよう、適切な施設で診察を受けることをおすすめします。

▋ リンパ腫

「リンパ腫」は「リンパ球のがん」であり、白血病などと類似した「血液のがん」に分類される病気です。どこかに「しこり」を形成することが多いのですが(どこにでも発生しうる)、実際には発生した時点で「全身性のがん」としてとらえる形になります。悪性リンパ腫、リンパ肉腫という病名と同義語です。現在では「リンパ腫」という言葉がスタンダードであるため、ここでは「リンパ腫」と表現いたします。

「リンパ腫」という診断がくだる以上、その病気は「がん」であることは確かですが、「悪性度」には違いがあります。非常に重要なことは、悪性度の違いにより、予後(病気の見通し)も治療法も異なることです。ここでは臨床的対応という観点からみた、リンパ腫の分類について記述します(ここでは細分類については触れません)。
「リンパ腫」の中で最も多いタイプは「リンパ腫High Grade(高悪性度・低分化型)」と言われるタイプです。そして発生率は少ないものの、最近病態が解明されつつあり、注目されているのが「リンパ腫 Low Grade(低悪性度・高分化型)」と言われるタイプです。その中間の悪性度のものは「リンパ腫 Intermediate Grade(中悪性度・中分化型)」と呼ばれます。がん細胞の形態が未熟型(低分化型)であれば、悪性度は高くなります(だから高悪性度=低分化型となります)。がん細胞の形態が成熟型(高分化型)であれば、悪性度は低くなります(だから低悪性度=高分化型となります)。一般の方には混乱を招きやすい解釈です。

最も多いタイプの「リンパ腫High Grade(高悪性度・低分化型)」は、極めて進行が早く、治療は多剤併用化学療法(複数の抗がん剤の併用療法)が適応となります。多剤併用化学療法(複数の抗がん剤の併用療法)により寛解(外観上も検査上も健康と変わりない程に回復すること)が得られる確率は比較的高いのですが、残念ながら必ずといって良い程に再発します。このタイプの患者の長期生存を達成するのは、かなりの努力を必要とします(もちろん努力しても報われないケースもあります)。また弱い治療のみでは、瞬く間に進行して死に至ります(一時的な改善が得られたとしても)。これが一般的に言われる「リンパ腫High Grade(高悪性度・低分化型)」の臨床像です。

その一方で「リンパ腫 Low Grade(低悪性度・高分化型)」は、進行は遅いので無治療でもながく生きる患者も多く、治療開始基準に達したら治療を開始する形で構いません。かつ治療を開始する場合も、単剤の緩やかな治療(1種類の抗がん剤で行う弱い治療)で、治療と休薬を繰り返しながら、ながく管理できる可能性が高いのが特徴です。「リンパ腫 Low Grade(低悪性度・高分化型)」は治療により病変は消失しませんが、起きている問題だけを緩和できれば良いので、病変が存在しているままでも、ながく生きることができます。

これだけ性質が違うにも関わらず、病名は「リンパ腫」と一言で表されている場合が多いのです。リンパ腫の診断が正しくとも、リンパ腫のタイプまで鑑別していないケースでは、病気の見通しについての判定や治療方針の決定にも影響するため、様々な問題が生じると考えられます。細分類まではいかなくとも、High Grade(高悪性度・低分化型)なのか、Low Grade(低悪性度・高分化型)なのか、この分類だけは丁寧に鑑別する必要があります。
よくみられる病気の1つなのですが、残念ながら中には、科学的根拠のない不適切な治療や、過剰な治療を受けてしまうケースもあるようなので注意が必要です。リンパ節領域(のど、肩、腋、内股、膝裏など)に「しこり」を見つけたら、適切な施設で診察を受けることをおすすめします。

▋ がんは身近な病気

「がん」になることは特別なことではありません。なぜなら「がん細胞」は毎日身体のどこかで生まれており、それを身体の免疫系がパトロールして排除しているにすぎないからです。免疫系の包囲網をくぐり抜けた「がん細胞」は遺伝子がおかしくなった死ねない細胞の集団として増殖し、「がん」という病気に発展していきます。中年期以降に「がん」が多いのは、免疫系の包囲網に問題が起きやすいからでしょう。したがいまして、長く生きれば「がん」は宿命的な病気と言えるのです。しかし比較的若くても「がん」になる場合もあります。犬猫で多くみられる「がん」の1つ「リンパ腫という血液のがん」は、5-6歳が発生の最初のピークであり、一般の方が考える「がんになりやすい年齢」とは大きなギャップがあると言えるかもしれません。

「がん」には治るものも多くありますので、早く見つけて早く対処する、そういったことを意識するようにしましょう。そして自分の動物が「がん」になってしまったら、現実を受け止め、正しく理解し、家族としてどのように選択していくべきかを冷静に考えましょう。ご家族が不安定になるとそれが伝わることで動物は不安になりストレスを感じます、明るく接してあげることが大事です。

▋ 誤解されやすい病気「がん」

近年、ペットの寿命延長に伴い、がんを患う犬猫が多くみられるようになりました。がんはとても身近な病気ですが、世間でのイメージは悪く、誤った認識の多い病気であると感じます。がんは治らない病気であると決めつけている方が多くおられるようですが、命に関わる重大な慢性病(がんの他には、心臓病、腎臓病、など)の中で、がんは数少ない完治する可能性がある病気の1つなのです。つまり、治せるがんも数多くあるのです。もちろん治すことができない難しいタイプのがんもありますが、そのような場合も、質の良い延命や症状の緩和を目指す治療を行うことができるのです。

現在のがん治療の主体は、外科療法(手術)、化学療法(抗がん剤や分子標的薬など)、放射線療法の3つです。がんの種類によってこれらを単独あるいは併用で治療を行います。人医療においてもこれらが標準的な治療なのですが、メディアの影響でしょうか、がん治療=すべて苦しい治療、と思い込んでおられる方が多いようです。しかし実際は、治療効果を求めるだけでなく身体機能の維持や薬の副作用の軽減など生活の質を保つよう配慮された方法で実施されているのです。状況によっては、大きな危険を伴う治療や何らかの機能および外観をある程度犠牲にしなければならない治療もありますが、適切な施設で、かつ家族が納得した上での選択であれば、いずれも十分に許容できる範囲の治療になるはずです。身体に優しいがん治療は未来の理想ですが、標準的な治療から逸脱した科学的根拠に乏しい治療法や民間療法に頼ることはおすすめできません。丁寧な診断と標準的な治療を受けることをおすすめします。

がん治療を成功させる鍵は早期発見早期治療であり、日頃の観察と定期的な健康診断が大事です。よく観察して変化を早めに見つけることを意識するとともに、少なくとも1年に1回は健康診断を受ける習慣をつけましょう。

▋ 免疫とは

病気には様々なものがありますが、「免疫」というシステムは病気を理解する上ではとても重要です。ただ単に「免疫の異常」というと一般の方には難しいかもしれない、理解しにくい言葉だと、説明している時に常々思います。

「免疫」とは、わかりやすく言うと、自分の身体を守るためのシステムです(様々な細胞やサイトカインという液性因子などが絡みますがそれらの説明は省きます)。身体にとって害がある病原体や異常になった細胞を見つけて排除するシステムです。例えば、感染症から身体を守る意味での「免疫」としては、病原体が入ってきたらその病原体を認識そして排除して身体を守る、その情報を記憶して次にまたその病原体が入ってきたら即座に作動し排除する、などの仕事をします。「がん」から身体を守る意味での「免疫」としては、身体のどこかで生まれたがん細胞を認識そして排除する、といった仕事をします。基本的に自分の身体にとって、「敵か?味方か?」を認識して、味方なら守り、敵なら排除する、そういった仕事をしています。そしてそれらには複雑に絡み合ったシステムとネットワークが存在します。

▋ 免疫の病気とは

免疫の異常で引き起こされる病気というのは様々存在するのですが、この「免疫の異常」というのも、これまた多くの意味を持っています。「免疫力が低下する」というと、感染症にかかりやすくなったりすることを意味する言葉と受け取ってよいでしょう。「がん」と免疫の関係を考えると、「がん細胞」が免疫の包囲網をくぐり抜けてしまう過程には、「がん細胞」が自分の身体から生まれた細胞であるという性質(敵か味方か分かりにくい)があるので、単純に「免疫力の低下」だけでは語れません。

「免疫の過剰反応」によって引き起こされる病気も多くあります。最初は身体の一部に起きたトラブルを解決しようと集まってきた細胞が、正常な反応を逸してしまう、かえって身体にとって害になる炎症や病変をつくってしまう、様々な病態をつくってしまう、そういった病気です(炎症性腸疾患、アレルギー、アトピー、などもそのなかの1つです)。

もう1つ大きなカテゴリーとして、「免疫介在性あるいは自己免疫性」といわれる病気のグループがあります。これはまさに「免疫の誤作動」によるもので、「敵か?味方か?」の判断を完全に誤ってしまう病態です。自分の身体の細胞なのに、自分のものではないものとして誤認し排除してしまう、例えば、自分の血液細胞なのに自分自身の免疫が破壊してしまう、というような病気がおきてしまうわけです。ターゲットとなる細胞により発症する病気は様々です(例として血液の病気では、免疫介在性溶血性貧血、免疫介在性血小板減少症、などなど)。犬はこの「免疫介在性あるいは自己免疫性」の病気が非常に多い動物だということがわかっています。

「免疫の過剰反応」「免疫介在性あるいは自己免疫性」などの場合、確定診断をきっちりつけたうえで、免疫抑制療法(免疫反応を抑え込む治療)を実施します。薬で「免疫」の仕事を抑え込むわけですから、副作用もありますが、「免疫」の仕事は多くのシステムとネットワークがありますので、全く無防備になってしまうわけではありません。バランスをとりながら、副作用に対する注意をはらいながらケアしていきます。そしてこれらの病気は、極めて致命的なケースから比較的スムーズに回復に向かうケースまで様々ですが、いずれにせよ治療で回復しても、常に再発の危険性があります。したがって病気から回復してからも継続治療や定期検査がとても重要です。

▋ 診断の大切さ

獣医療において「診断する」という過程は非常に重要です(もちろん人医でもそうですが)。言葉を話さない、症状を言葉で伝えることができない動物の診断は時に難しいものです。しかし「診断」があれば、「病気の見通し」や「治療提案」はある程度決まってきますので、まずはここに力を注がなければなりません。反対に「診断」ができなければ、対処法も分からず、心配も解消されません。もちろん状況によっては、診断にこだわらずに対症療法(単に症状に対する薬を投薬)で経過を診たり、無治療で経過を診たりする場合もありますが、いずれにしても治療を施す前に得られる患者情報から何らかの判断をすることは必要不可欠と言えます。

「診断が簡単な病気」と「診断が難しい病気」が当然存在します。「診断が難しい病気」を診断していく作業を、あるいは隠れているかもしれない病気を除外していく(その病気が無いことを確認していく)作業を、一般の方はもどかしく感じるかもしれません。しかしそれは「病気の見通し」や「治療提案」を伝えるにあたって間違いが生じないようにするために、大切な過程であり、1つも無駄なものないはずです。確定診断するための特殊検査の実施に制限がある(そこに踏み込めない)場合もあります。例えば、全身麻酔を要する検査であるが患者が全身麻酔に耐えられるコンディションではない場合、あるいは負担が大きい検査でありかつ患者側の様々な事情によりその後予想される実際の治療を選択できない環境にある場合(リスクが高い、飼主の意向・時間や経済的な制限)などが考えられるでしょう。そのような状況でも、ある程度「除外診断」という方法を用いて、診断の絞り込みをする必要はあり、そうすることで症状を緩和するためのケアは提案できるようになります。「診断が難しい病気」の診断というのは、疑われる病気の診断を見出すだけでなく、似たような症状が出る病気を除外することにより成立しますので、広く検査を行う必要があります。そしてこのような理由から、結果が正常であった検査についても無駄な検査というのは通常ないわけです。

▋ 猫の生活

一般的に猫は、完全屋内飼育の猫に限定すると(完全屋内というのが重要です)、長寿の子が多いようです。これはきっと猫を完全屋内飼育にしてあげることで、FeLV(猫白血病ウイルス感染症) 、FIV(猫免疫不全ウイルス感染症)の2大レトロウイルス感染症の感染頻度や発症頻度を極端に減少させることができる、交通事故死がない、などがその要因と考えられます。また「自由外出による様々なストレス」を避けられる、というのも大切な要因の1つでしょう。

「自由外出による様々なストレス」について記述することにします。自由外出している猫は、一見自由奔放でストレスが少ないように感じるかもしれませんが、実はそれは大きな間違いです。猫の習性上、群れをなさず縄張り重視の生活を維持しようと考えるので、自由外出している猫は縄張りを守るために戦わなければならず(明らかな戦いにならずとも威嚇したり威嚇されたり追ったり追われたり)、ストレスフルな生活を強いられています。その点、完全屋内飼育の猫は守られている生活をしているので戦わなくて済むわけです。そして家の中だけが縄張りであると認識できるよう生活させてあげさえすれば(要は外に出さないで生活させてあげれば)、外に出たいという衝動もなく、外に出られないことに対するストレスというのは事実上生じません。ただ完全屋内飼育の猫でも、限られた空間内に複数の猫がいると、やはり縄張り争いによるストレスが生じます。したがって猫を複数飼育する場合は、様々な点に留意して環境を整えなければなりません。ストレスや争いを避けるという点でも、避妊手術、去勢手術は非常に重要です(同時にこれらの手術は性ホルモンが関わる病気に対する予防効果があります)。

また猫にとって縄張りが非常に重要なだけに、環境変化にも弱く、新しい環境になかなか馴染めないという特徴を持っています。したがって引っ越しや部屋の模様替えなどもストレス要因になりえます。これまで記したようなストレス以外にも猫は様々なことにストレスを感じる動物のようです。もちろんそれは猫だけに限りませんが、猫のストレスは人間からすると比較的分かりにくいかもしれません。それだけに気を遣って生活環境を整えてあげる必要があるように思います。猫がのんびり生活できる環境を考えてあげることが、猫の健康管理を考える上では重要であると考えます。