真駒内どうぶつ病院札幌市の真駒内にある動物病院(犬の病院)です

札幌市南区真駒内上町5-4-2 TEL:011-582-8111

緩和ケアと終末期ケア

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緩和ケアとは、生命を脅かす疾患により生じる苦痛に対処し、QOL(生活の質)の維持に努める治療を意味します。疾患の早期から原因治療と並行して行い、疾患の進行や患者の老化に伴い、原因治療の割合は減り、緩和ケアが中心となっていきます。疾患の末期でなくとも、老犬になってから疾患がみつかった場合は、積極的な原因治療は実施せず、はじめから緩和ケアが中心となることもあります。
終末期ケア(ターミナルケア)は、緩和ケアの最終段階で、疾患の末期や老衰期に、原因治療は行わない苦痛の緩和のみに徹した治療を意味します。終末期ケアも、平穏な看取りを行うためには大事な治療です。疾患末期の病態によっては、終末期は投薬などを行わず敢えて見守りと介護のみを選択する場合もありますし、その形は様々ですが、平穏な自然死を迎えられるようなケアを個々で考えます。看取りに関する話題は避けられがちですが、家族の考え方も様々なため、終末期を迎えたら(終末期を迎える前段階でも)、よく話し合うことが重要であると、当院では考えています。

高悪性度(High Grade):大細胞性、低分化型
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▶ がんの緩和ケア

がんの治療では緩和ケアという言葉がよく用いられます。前述のように(上記参照)原因治療と並行して行う場合と、緩和ケアが中心になる場合があります。がんも早期に治療すれば完治が望めるものも多く存在しますが、進行の早いがんは完治が難しいことも事実で、そのようながんの治療は緩和目的になることも多いでしょう。ただし、がんの分野における緩和ケアは幅が広いと言えます。完治や延命が望めなくとも、苦痛を伴う病変を摘出する手術を行う場合もありますし(痛み、自壊、感染、出血などを伴う病変)、機能障害を補う目的で手術を行う場合もあります(排尿障害、摂食障害など)。また、緩和目的であった原因治療が効果を示し、質の良い延命が得られるケースもあります。

一般的にがんの緩和ケアというとまず思い浮かぶのは痛みに対するケアでしょう。がんのすべてが大きな痛みを伴うわけではありませんが、重要な緩和ケアの1つであることは間違いありません。鎮痛剤にも種類があり、非ステロイド性消炎鎮痛剤やステロイド剤、非麻薬性オピオイドはよく使用します。強い痛みが予想される場合は、モルヒネやフェンタニルといった麻薬性オピオイドを使用して緩和します(当院は麻薬施用者免許証を取得しています)。終末期には傾眠を促す目的で眠剤を併用することもありますし、鎮静を施す場合もあります(薬による深い眠りで苦痛を緩和する)。また、耐え難い苦痛を伴う場合は、薬による平穏な死を促すこと(尊厳死や安楽死)も、苦痛緩和の最期の手段であり、治療選択肢の1つでもある、と当院では考えています。

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