真駒内どうぶつ病院札幌市の真駒内にある動物病院(犬の病院)です

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緩和ケアと終末期ケア

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緩和ケアとは、生命を脅かす疾患により生じる苦痛に対処し、QOL(生活の質)の維持に努める治療を意味します。疾患の早期から原因治療と並行して行い、疾患の進行や患者の老化に伴い、原因治療の割合は減り、緩和ケアが中心となっていきます。疾患の末期でなくとも、老犬になってから疾患がみつかった場合は、積極的な原因治療は実施せず、はじめから緩和ケアが中心となることもあります。
終末期ケア(ターミナルケア)は、緩和ケアの最終段階で、疾患の末期や老衰期に、原因治療は行わない苦痛の緩和のみに徹した治療を意味します。終末期ケアも、平穏な看取りを行うためには大事な治療です。疾患末期の病態によっては、終末期は投薬などを行わず敢えて見守りと介護のみを選択する場合もありますし、その形は様々ですが、平穏な自然死を迎えられるようなケアを個々で考えます。また、耐え難い苦痛を伴う場合は、薬による平穏な死を促すこと(尊厳死や安楽死)も苦痛緩和の最期の手段であり治療選択肢の1つです。
看取りに関する話題は避けられがちですが、家族の考え方も様々なため、終末期を迎えたら(終末期を迎える前段階でも)、よく話し合うことが重要であると、当院では考えています。

高悪性度(High Grade):大細胞性、低分化型
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